日本に来た目的が、母国の家族を養うため、という切実な方も多いと思います。
生活費を切り詰めて、節約をして、苦労して貯めたお金ですから、仕送りするために余計な費用がかかるのはもったいないですね。ただし、海外送金については高リスクな手段もあります。

代表的な送金方法

皆さんが考えなければならないことは、送金に際しての優先順位です。
●コストをかけないようにしたい
●手間をかけたくない
●安全に送りたい
●とにかくすぐに送りたい
●現地で換金する手間がないようにしたい
などなど条件は様々です。自分に合った海外送金の方法を慎重に考えてください。

代表的な送金方法

以下は代表的なものです。
【トランスファーワイズ】
為替手数料がかからないので、手数料がわかりやすい送金方法です。

【三菱UFJ銀行】
メガバンクのなかで海外送金に強いと言われています。口座があれば口座引き落とし、インターネットなど手数料が割引になる方法もありますが、口座なしで送金する例として、ここでは窓口送金を選びました。

【ゆうちょ銀行】
ゆうちょダイレクトでの送金。手数料は高くなりますが、窓口送金も可能です。

【ソニー銀行】
ネット銀行の代表としてソニー銀行。他のネット銀行よりも総額の送金コストが安い傾向にあります。

仮想通貨（ビットコインなど）について

既存のチャンネルに比べてビットコインがメリットを持つのは、送金スピードです。
ビットコインの送金は24時間365日稼働し、国境も関係なく10分から1時間で通常完了します。なので、手持ちに資金がそんなになくても、受け取ったビットコインをすぐに換金して受け取り側に渡すことが出来るようになります。

海外送金に関わる「コスト」

海外送金に関わってくる手数料は主に３つあります。
1. 送金を行う銀行（日本）に払う手数料
2. 中継、または受取る銀行（海外）への手数料
3. 通貨を変える時の交換レートに含まれる手数料

【コスト1】送金手数料(送金元の銀行へ払うもの)

送金手数料は、銀行が独自に定めています。以下に示す各銀行の比較をご覧下さい。

海外送金手数料比較
楽天銀行	750円
新生銀行ゴーレミット	2,000円
SMBC信託PRESTIA(元CITIBANKサービス)	2,000円
ゆうちょ銀行	2,500円
三菱東京UFJ銀行	3,500円
新生銀行	4,000円
三井住友銀行	4,000円
ソニー銀行	5,000円
みずほ銀行	5,500円
りそな銀行	6,000円
ウェスタンユニオン(大黒屋などの代理店)	送金額による (例)10万円まで:3000円、25万円まで:5000円など

※2016年1月より、原則マイナンバーの提示が必要となりました
※条件を満たさないと送金出来ないケースがあります。ここの表では、各銀行の送金手数料で最安値を提示しています。

【選択のポイント】
・通常は自分が口座を持っている銀行でないと送金出来ない（マイナンバーも提出済みであること）
・銀行によって送金にかかる時間に差がある。急ぎなら三菱東京UFJがお薦め（カナダの場合平日なら半日で入金される）
・ゴーレミット、SMBC、新生銀行、ソニー銀行、その他一部の銀行は事前の登録作業が必要。急ぎの送金には向かない。

【コスト2】中継・受取り銀行の手数料

海外送金では「受取り側銀行」でも手数料をとられます。額は相手銀行や、中継する銀行に寄り異なりますが、一般的に10～30ドル程度かかると考えていれば間違いありません。ついつい日本の銀行に払う送金手数料だけに注目しがちですが、実際はもっと手数料がかかるわけです。
この中継銀行・受取り銀行の手数料の引かれ方は
・送金額から自動的に引かれる
・送金時に予め支払う
のどちらかです。

送金時に中継銀行への手数料を払えば、入金される額をぴったり合わせられます。例えば学費など、金額が少しでもブレてはいけない時に便利ですね。

【コスト3】交換レート(為替手数料)

海外送金で適用される為替レートは、銀行が独自に定めるＴＴＳレート（銀行が顧客に外貨を売るときのレート）が利用されます。銀行を介して両替をする際はTTSレートより良いレートになる事は絶対ありません。TTSレートは各銀行が毎朝適用レートを決定しています。レートは機関によって若干異なりますが、おおよそ1.6円前後が相場に加算された数字となっており、この1.6円が銀行にとっての両替手数料です。
送金手数料など、理解しやすい手数料に目を取られがちですが、実際はこの両替手数料の方が圧倒的に高いため隠れコストとも呼ばれます。
例えば１００万円を送金する時に、１ドルのレートが１円ほど違うと１万円以上の差が出てくるのです。