昨年の中国貿易黒字56兆円 27%増、コロナ特需下支え
【北京時事】中国税関総署が14日発表した貿易統計によると、2020年の貿易収支は5350億ドル(約55兆6400億円)の黒字だった。 黒字額は前年から27%増加し、15年に次いで過去2番目の大きさとなった。新型コロナウイルス関連の特需に加え、輸出全体の伸びに押し上げられた。 輸出は前年比3.6%増の2兆5906億ドルと過去最高を更新。輸入は1.1%減の2兆0556億ドルだった。 中国は世界に先駆けて新型コロナの流行を抑え込み、経済活動の正常化を実現。世界的な感染拡大が続く中、経済活動が滞った他国からの需要に支えられ、マスクや防護服を含む繊維製品、在宅勤務用のパソコンなどの輸出が急増した。 税関総署の李魁文報道官は記者会見で、世界経済の回復もあり、「中国の貿易は今年も拡大を維持する」との見通しを示した。