シンガポール、6万人の出稼ぎ労働者向け住宅を年末までに建設
6月1日、シンガポール政府は、国内の約6万人の出稼ぎ労働者のために新たな住居施設を年末までに建設する計画。写真はバングラデシュなどから来た労働者の寮。シンガポールで4月撮影(2020年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 1日 ロイター] – シンガポール政府は、国内の約6万人の出稼ぎ労働者のために新たな住居施設を年末までに建設する計画。出稼ぎ労働者が密集して生活する寮で新型コロナウイルスの集団感染が発生したことに対応する。 人口約570万人のシンガポールでは、新型コロナの感染者が3万5000人を超えており、アジア地域で特に感染者が多い。主に東南アジアから来ている30万人以上の出稼ぎ労働者が共同生活を送る寮でウイルス感染が急速に広がったことが背景にある。 政府は仮設住宅の建設を急ぐほか、使われていない学校や工場なども住居施設にする計画という。 今後は1部屋当たりのベッド数や洗面所などを共有する人の数を減らすなどして、出稼ぎ労働者の居住環境の改善も図る。 長期的には、複数の寮を建設して最大10万人を収容する計画。全ての寮を建設するのは数年先になる見通しだが、今後1─2年で約11の寮の建設を目指す。