GW中の日本人出国者わずか850人 成田空港 99.8%減の記録的落ち込み
「キャンセル」の文字が並ぶ大型連休中の国際線出発便の案内板=成田空港で2020年4月29日午前10時過ぎ、中村宰和撮影
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大型連休中(4月24日~5月6日)に成田空港(千葉県成田市)から出国した日本人は850人(速報値)と、前年同期比99・8%減の記録的な落ち込みとなった。出入国者数は外国人を含め1万2720人で、同99%減だった。 東京出入国在留管理局成田空港支局が13日発表した。日本からの渡航者の入国を制限している国・地域は184に上る。旅行会社は海外ツアーを取りやめており、日本人観光客の出国はほとんどなかったとみられる。1年前は平成から令和にまたがる10連休を利用して海外旅行する人が多く、2019年4月24日~5月6日の日本人出国者数は34万8630人だった。 出国者は日本人850人、外国人5840人の計6690人で、入国者は日本人4610人、外国人1420人の計6030人だった。日本人の入国者の多くは、海外赴任や留学など長期滞在者の帰国とみられる。 1日当たりの日本人の利用が最も少なかったのは、出国者が4月24日と同27日の40人で、入国者は5月5日の130人だった。 旅客の回復が見込めない中、航空各社は今後も減便を続ける。全日本空輸は12日、国際線全体の6月1~15日の計画便数2597便のうち89・8%にあたる2334便を運休、減便すると発表した。また日本航空も5月中、国際便について約9割の運休、減便を決めている。【中村宰和】