(東京 22日 中央社)2020年東京五輪・パラリンピックにボランティアとして関わりたい――その思いを胸に応募した台湾人留学生5人。今年に入って行われたオリエンテーション(説明会と面談)にも参加した。マッチングが成立すれば来年の夏、大会に携わることになる。彼らは大会をどのように見つめ、どんな期待を抱いているのか。6月中旬、東京都内でインタビューを行った。
大会組織委員会によると、大会ボランティアには目標とする8万人を大きく上回る20万人余りが応募。日本国籍以外の応募者は36%を占めた。大会ビジョンには「多様性と調和」が掲げられており、人種や言語などを超えて共生社会を育む契機となる大会が目指される。
中国語や英語ができると胸を張るのは早稲田大学国際教養学部の蘇柏昇さん。日本語の勉強も頑張っているという。スポーツ好きで、競技会場で台湾人選手の力になりたいと意気込む。
立教大学異文化コミュニケーション学部に在籍する廖秉睿さんは、自身らがボランティアを務めることで「台湾を宣伝する機会になる」と話す。台湾人学生が日本にいながらも、特技や言語を生かして貢献しているということを人々に知ってもらいたいのだという。現在、手話を学んでおり、大会までにマスターして来場者や選手をサポートするのが目標だ。
オリエンテーションの場で、日本人に対する見方が変わったという声も聞かれた。学内ではクラスメートとの間に溝を感じていた早稲田大学政治経済学部の王昶綸さん。グループワークで自身だけが外国人だったが、他の日本人から積極的に声をかけられ、気にかけてもらったと感じた。
早稲田大学政治経済学部の黄靖コウさんは「日本政府が大会後、残されたものをプラスの方向に生かせるかどうか、興味がある」と大会を冷静に見つめる。(コウ=門がまえに宏の下)
卒業後、日本での就職を目指す早稲田大学国際教養学部の趙翊喬さんは、敬語や相手を敬う態度を大会で身に付け、就職先で生かしたいと話した。
(楊千慧)
最終更新:7/22(月) 16:25
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