フィリピン縫製業界の成長戦略を盛り込んだロードマップ(行程表)がまとまった。業界を取り巻く問題を解決すれば、今後10年で衣料品輸出の世界トップ10入りを果たすことが可能との見方を示している。6日付スターなどが伝えた。
ロードマップは、私立デラサール大学(DLSU)のマーナ・オーストリア教授らがまとめた。フィリピンが衣料輸出で短期(2020~22年)に世界20位以内に入るためには、輸出を年12.3%のペースで伸ばす必要があると指摘した。
中期(23~25年)では、輸出を年21.7%のペースで増やし、世界15位入りを目指すとした。長期(26~29年)では輸出を年45.8%伸ばし、世界10位入りを達成することを目標に掲げた。
短期戦略としては、古着の密輸と流通を防止することが必要と分析。既存の法律を厳格に運用するとともに、船積み前検査の復活、古着取引につながる営業免許の取り消しなどの対策を講じるべきだとする提言を盛り込んだ。中期戦略には、欧米市場に依存しないよう自由貿易協定(FTA)の締結国を増やすことを求めている。
最終更新:12/9(月) 11:30
NNA