外国人入国者数、前年比2688万人減 速報値で430万人 コロナ影響
東京出入国在留管理局=東京都港区で、本社ヘリから
出入国在留管理庁は29日、2020年に新規入国または再入国した外国人の数が速報値で430万7257人となり、前年比約2688万人(86・2%)減少したと発表した。前年からの減少幅は過去最大。入国者数は19年まで7年連続で過去最多を更新したが、20年は新型コロナウイルスの感染拡大が影響した。 【ご存じですか】正しい「マスクの捨て方」 入国者数の内訳は、新規入国が358万1443人、中長期在留者や永住者らの再入国が72万5814人。新規入国には、客船からの一時上陸などの特例上陸許可は含まれていない。 新規入国者を月別に見ると、1月に230万3277人に上り、その後は、2月・98万9741人▽3月・15万2162人▽4月・1256人▽5月・165人――と推移。政府が段階的に対象となる国・地域を広げて新規入国を原則拒否した水際対策などで減少した。ただ、ビジネスマンや留学生、技能実習生らの新規入国を一部認めるなどした夏以降は増加し、11月と12月はいずれも5万人台となった。 新規入国者の国・地域は、中国83万6088人(前年比88・7%減)、台湾64万7424人(同85・7%減)、韓国43万2707人(同91・9%減)など。在留資格は、観光などの「短期滞在」が336万831人(同87・9%減)で最も多く、次いで「技能実習」8万3826人(同55・6%減)、「留学」4万9748人(同59・1%減)。19年4月に創設された「特定技能」は前年よりも3197人増えて3760人。 20年の日本人出国者数は、317万4219人で、前年比約1691万人(84・2%)の減少だった。【村上尊一】