「どこの病院に…」コロナ対応で外国人相談相次ぐ 熊本市の相談プラザ

「どこの病院に…」コロナ対応で外国人相談相次ぐ 熊本市の相談プラザ

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熊本日日新聞

熊本市外国人総合相談プラザで、新型コロナウイルスに関する相談に応じる日本人コーディネーター=同市中央区

 新型コロナウイルス感染症に対する警戒が続く中、「情報弱者」となりやすい外国人の存在が浮き彫りになっている。外国語での相談に応じる熊本市外国人総合相談プラザには、多くの問い合わせが寄せられている。  「せきが数日続き、仕事を休んでいる。コロナなのか風邪なのか知りたいが、どこの病院に行けばいいのかわからない」。2月下旬、熊本市内で英語教室の講師をしているというアメリカ人女性から、同プラザに電話が掛かってきた。  市には新型コロナ専用の相談ダイヤルがあるが、日本語での対応のみで、日本語が堪能ではない外国人にとっては利用は難しい。  市国際課によると、市内の在留外国人は5月1日現在で6693人。年々増加しており、昨年9月、中央区花畑町の市国際交流会館内に、14言語で雇用や医療、生活などの相談に応じる同プラザを開設した。  同会館は新型コロナの影響で5月20日まで休館していたが、その間もプラザには、英語が話せる日本人コーディネーターが常駐し、電話やメール、場合によっては面談で対応。コロナに関する相談は、2~4月は月に10件ほどだったが、5月は27日までに100件以上寄せられた。健康不安についてはコーディネーターが症状や渡航歴などの基本情報を聞き取り、市の担当課に対応を確認。一般の病院の受診が可能と判断されれば、英語で対応できる医療機関などを紹介した。

 最近では、仕事や、国が一律10万円を配る「特別定額給付金」に関する相談が急増。給付金は在留資格を持ち住民基本台帳に登録されている外国人も受け取りの対象になるが「どうやったらもらえるのか」「申請書の書き方がわからない」などの問い合わせが相次ぐ。  市は外国人のいる世帯に英語、中国語、韓国語での案内チラシを同封しているが、「印鑑を持っていないが押印の欄はどうしたら…」「署名はローマ字で書けばいいのか」「名前が長く、氏名欄からはみ出しそう」など、外国人ならではの質問も多いという。  プラザでは今月、申請書の記入方法を、やさしい日本語で解説する動画をホームページに掲載、近く英語版も作成する。  プラザを運営する市国際交流振興事業団の八木浩光事務局長は「外国人を支援の手から取りこぼさないためにも、領事館、民間団体などさまざまな組織と連携を図っていく」と話す。  熊本市外国人総合相談プラザTEL096(359)4995。(志賀茉里耶)

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