[台北 20日 ロイター] – 台湾経済部が発表した12月の輸出受注は、前年同月比0.9%増の437億8000万ドルと14カ月ぶりに増加し、過去2番目の水準を記録した。米中貿易摩擦の緩和とともに、世界的に電子部品への需要が回復した。台湾の輸出受注は2018年11月から前年比での減少が続いていた。
ロイターがまとめた市場予想は0.1%増、11月は6.6%減だった。
台湾経済部によると、12月に電子部品の受注をけん引したのはスマートフォンおよび次世代通信規格「5G」の通信機器向けの需要。
経済部の統計局の責任者は、今年第1・四半期の輸出受注はプラスの伸びを確保する公算が大きいとの見通しを示した。
一方、2019年全体の輸出受注は5.3%減少し、2009年の世界的な金融危機以来の落ち込みを記録した。2018年には3.9%増加していた。
台湾の製造業部門の輸出は、貿易戦争による混乱や世界的なハイテク製品の需要低迷によって打撃を受けていた。
経済部は1月の輸出受注を8.6%減少━11.1%減と予想。「5G」や人口知能(AI)などの先端技術への需要拡大が今後数カ月、輸出受注を押し上げる要因になるとの見方を示した。
12月の米国からの受注は前年比8.8%減。11月は4.0%減だった。
中国からの受注は5.6%増。11月は1.2%減。
欧州からの受注は15.8%増。日本からの受注は9.4%減だった。
最終更新:1/20(月) 19:59
ロイター