日本時代の製糖会社事務所、文化施設に 産業をテーマに展示/台湾・台中

日本時代の製糖会社事務所、文化施設に 産業をテーマに展示/台湾・台中

12/23(月) 19:24配信

中央社フォーカス台湾

(台中中央社)中部・台中市の歴史建築「帝国製糖工場台中営業所」が文化施設として生まれ変わり、23日、正式にオープンした。「台中の産業」をテーマにした展示や飲食の提供などを行う。

市文化資産処によると、同建物は日本統治時代の1935(昭和10)年、帝国製糖台中工場の敷地内に本社事務所として建設された。敷地内に当時建てられた施設のうち、唯一現存する建物となっている。戦後は台湾糖業台中弁公室として使われ、1990年に操業停止すると、敷地内の建物は相次いで取り壊された。市は2016年、同建物に文化資産として保存する価値があると判断し、同建物を市の歴史建築に登録した。

市は2017年、施設の再利用を目指し、民間企業に一定期間の運営を委託した後に所有権を市に移転するOT(運営・移転)形式の契約を地元企業と締結。開館に向けた準備が進められてきた。市が公表している契約書によれば、民間企業との契約期間は引き渡しから5年間。

施設は台湾鉄路管理局(台鉄)台中駅から直線距離で東に約1.7キロの場所に位置する。周辺には公園や湖があるほか、三井不動産の商業施設「ららぽーと」の建設も予定されている。「台中駅鉄道文化園区」の整備も進んでおり、23日の開館式で盧秀燕市長は、施設周辺の一帯が生態や文化、商業の機能をあわせ持つエリアになることに期待を寄せた。

(カク雪卿/編集:名切千絵)

最終更新:12/23(月) 19:24
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